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胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは?

早期胃癌の内視鏡画像

太さ5mmから9mmの内視鏡をのどから入れて食道、胃、十二指腸を見る検査です。食道や胃のがんの他、食道炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがないかどうかを調べます。

胃がんは日本人に非常に多く、がんによる死亡のうち第2位(年間約5万人)*1を占めます。その一方で早期発見できれば高い治癒率が得られるのが特徴です。

*1 平成17年厚生労働省人口動態統計による

通常は手術で胃を切除しますが、近年の治療技術の進歩により最も早い段階(粘膜内がん)で見つかれば内視鏡による切除、根治も可能です。みぞおちの痛みや胸焼け、もたれ感、つかえ感、食欲不振など少しでも気になる症状がある方、無症状でもがん検診のバリウム検査で精密検査の指示を受けた方には早めの精密検査をおすすめします。

鼻から入れる胃カメラ(経鼻内視鏡)について

経鼻内視鏡写真

最近、鼻から5mm程度の細い内視鏡を入れて胃の中を見る技術が開発され、楽で負担の少ない胃カメラとして注目されています.右の写真の通り、確かに細くて鼻から入りますからオエッとなることの少ない優れた技術です.当院でも先端径4.9mmの経鼻内視鏡を常備しており、若くて喉の反射が非常に強い方、ご高齢の方などにお勧めしております.

経鼻内視鏡の特徴である「鼻から入る」ことには患者さんにとってどんなメリットがあるのでしょうか?

経鼻内視鏡図

まず、右の図のように、敏感な舌の根っこの部分に内視鏡が当たりにくいため、オエッとなりにくい(嘔吐反射が起こりにくい)ことが挙げられます.また、通常の内視鏡では咽頭麻酔といって3分間ほど麻酔薬をのどの奥に貯めたまま我慢してもらうのですが、検査が終わった後もしばらくはのどが麻痺した状態になり、かなりの違和感があります。経鼻内視鏡では咽頭麻酔はごく軽くで充分なので、内視鏡終了後すぐご飯を食べることもできます。

次に、内視鏡が口を塞がないため検査中でも会話ができること(あまり話したい気分にはなれませんが…)、通常鎮静剤を使わなくて済むので、検査終了後の休憩が不要で車を運転して帰れることなどがメリットとして挙げられます。(どうしても恐怖感の強い方は鎮静剤を使用することもできます。)

一方で欠点もあります。細いがゆえにCCDカメラの性能が最新の高性能内視鏡と比較すると明らかに落ちること、細胞を取るための器具(生検鉗子)も細くて小さいので充分な量の組織を採取できないことがあることなどです。通常の口からの内視鏡でも、少量の鎮静剤を注意深く使用しながら熟練した医師が検査を行うことで「意外に楽に済んだ」とおっしゃる患者さまも多くおいでになります。患者さまの状態やご希望に応じて最適な方法を提案させて頂きますので、遠慮なくご相談ください.

胃カメラをご希望の方へ

胃カメラの予約について

当院の胃カメラは原則として完全予約制です。ご希望の方はまず一度外来へいらしていただき、医師の診察を受けてください。ただし、ご自身のかかりつけ医から内視鏡検査の指示を受けた方、医師から定期的な検査を指示されている方、会社検診や人間ドックなどで精密検査が必要と判定された方は、電話045-391-0166(午後2時から6時までのみ受け付けます)で直接予約して頂いても結構です。

外来の受診にあたっては、あらかじめ自動電話予約(045-360-9669)をしていただくとお待たせせずに診察できます。是非ご利用ください。

検査の安全性について

当院では消化器内視鏡による検査・治療に熟練した医師のみが検査を担当しております。安心してお任せください。

患者さまの安全のため、日本消化器内視鏡学会による洗浄・消毒ガイドラインに準拠して内視鏡及び関連機器・器具の管理を行っております。内視鏡は1検査毎に全自動内視鏡洗浄消毒装置による処理を行っています。また、ディスポーザブル器具の再使用は一切行っておりません。

内視鏡は熟練した医師が注意深く行えば安全な検査ですが、「100%安全」ではありません。最近の全国集計*1では胃内視鏡による偶発症(何らかのトラブル)の頻度は約0.007%(およそ1万例に1例)で、検査に使用する薬(局所麻酔薬や鎮静剤)の副作用や検査による穿孔や出血などが報告されています。

当院では上記のような危険性を充分に認識し、検査中に患者さまの脈拍や血中酸素飽和度(酸素の量)を注意深く監視するとともに緊急用の薬品や処置具を整備しておりますのでご安心ください。

*1 消化器内視鏡関連の偶発症に関する第4回全国調査報告による

胃カメラを受けられる方へのご案内

検査前日のご注意

前日の夕食は軽めにして午後9時までに済ませ、それ以降は何も食べないでください。お水やお茶は飲んで構いません。

検査当日のご注意

当日は朝食を食べないでください。水分、お茶は飲んでかまいませんが、ジュースやコーヒー、牛乳は飲まないでください。

毎朝血圧のお薬をお飲みの方は、検査当日も朝なるべく早めにお飲みください。

お腹をしめつけないゆったりした服装でおいで下さい。

鎮静剤ご希望の方は自動車・バイク・自転車などの運転はできません。当日どうしても運転する必要がある方はあらかじめお申し出ください。

検査の手順

まず最初に胃液を溶かすお薬を飲み、30分ほどお待ちいただきます。

胃のガスを吸収するお薬を飲み、口の中に麻酔薬のゼリーを約3分間ため、のどを麻痺させたのちに検査を行います(経鼻内視鏡の場合はゼリー状の局所麻酔で鼻の中を麻酔します)。

検査は約10分で終わります。検査中は無理に飲み込んだり、逆に吐き出そうとしないでください。口の中にたまってきた唾はよだれのように自然に出してください。

鎮静剤を使用した方はしばらくふらつきが残ることがありますので、回復室でしばらくお休みいただきます。

検査終了後、モニターで検査画像をお見せしながらご説明します。過去5年間の内視鏡画像が保存される画像管理システムを採用しており、当院で検査されたことのある方は過去の画像とその場で比較できます。また、ご希望の方には画像のプリントをお渡ししております。

組織検査(細胞を取って顕微鏡で調べる検査)を行った方は、約1週間後に結果が出ますので後日ご説明します。

検査後のご注意

のどに麻酔をした方はしばらく違和感が残ります。むせ込んだり誤嚥(飲み込んだものが肺に入ってしまうこと)したりする可能性があるため、検査開始後1時間は水分、食事の摂取を控えていただきます。経鼻内視鏡施行の方は特に制限はありません。

鎮静剤を使用した方は、検査後自動車・バイク・自転車などの運転はできません。飲酒運転と同じ状態となり、事故につながる危険性があります。

組織検査を行った方は当日の飲酒、入浴、運動は避けてください。また、食事は油っぽいものを避けて消化の良い柔らかいものにしてください。

検査後はお腹の中にガスが入るため、しばらくお腹が張った状態になります。万一お腹の激しい痛み、吐血(血液を吐くこと)、下血(黒いドロドロの便)があった場合には電話045-391-0166へご連絡ください。