大腸内視鏡

大腸内視鏡は、1cmほどの太さのカメラ(内視鏡)をおしりから入れて大腸全体を調べる検査です。大腸がんやポリープ、潰瘍、炎症などがないかどうかを調べます。
前日から腸をきれいにする処置を行い、検査を行います。検査は通常15分ないし30分程度で終了し、しばらくお休みいただいてから担当医より結果を説明します。
こんな方にお勧めします
- 便に血が混じる方
- 検診の便潜血反応検査で陽性が出た方
- 慢性的な腹痛があある方
- 便秘・下痢・便が細いといった便通異常が気になる方
- お腹が張って食欲がない方
大腸癌とは?

大腸がんの発生は食事の欧米化に伴って年々増加しており、がんによる死亡のうち第2位(年間約4万人)、特に女性では第1位*1を占めます。 その一方で早期発見できれば高い治癒率が得られるのが特徴です。ポリープや粘膜内がん(早期がんの中でも特に早い段階)の段階で発見できれば内視鏡による切除手術が可能です。 当院でも日帰りによるポリープ・早期悪性腫瘍の切除手術を行っております。
*1 令和3年厚生労働省人口動態統計による
当院での大腸カメラについて
大腸カメラの予約について
- 当院の大腸カメラは完全予約制です。ご希望の方はまず一度外来へいらしていただき、医師の診察を受けてください。かかりつけ医や検診施設の紹介状をお持ちの方も、検査の前の準備の説明やあらかじめお渡しするお薬などがありますので、お手数ですがまず一度外来へお越し下さい。
- 外来受診にあたっては、あらかじめ診察予約をしていただくとお待たせせずに診察できます。是非ご利用ください。
- 普段お薬を飲まれている方は、受診時に必ず薬の内容が分かるもの(お薬手帳など)をお持ちください。
検査の安全性について
- 当院では消化器内視鏡による検査や治療に熟練した医師(消化器内視鏡専門医)のみが検査を担当しております。安心してお任せください。
- 当院では患者さまの安全のため、日本消化器内視鏡学会による洗浄・消毒ガイドラインに準拠して管理を行っております。内視鏡は1検査毎に全自動内視鏡洗浄消毒装置による処理を行っています。また、ディスポーザブル器具の再使用は一切行っておりません。
- 内視鏡は熟練した医師が注意深く行えば安全な検査ですが、「100%安全」ではありません。最近の全国集計*1では大腸内視鏡による偶発症(何らかのトラブル)の頻度は約0.04%(およそ3000例に1例)で、検査に使用する薬(局所麻酔薬や鎮静剤)の副作用や検査による穿孔や出血などが報告されています。
- 当院では上記のような危険性を充分に認識し、検査中に患者さまの血圧・脈拍や血中酸素飽和度(酸素の量)を注意深く監視するとともに緊急用の薬品や処置具を整備しておりますので安心して検査をお受けください。
*1 消化器内視鏡関連の偶発症に関する第4回全国調査報告による
大腸カメラを受けられる方へのご案内
検査前日のご注意
- 前日の朝から準備が始まります。スープ・ジュース・ヨーグルト・ゼリーなどの半固形食や流動食をおとり下さい。
- 昼食、間食、夕食には検査食「サンケンクリン」をおとりください。
- 一日を通して水分は充分にとって下さい。
- 午後8時ごろ、下剤「センノシド」2錠をコップ一杯のお水で飲んでください。
- 前日は検査に備えて十分睡眠をとってください。
検査当日のご注意
- 検査当日は食事はできませんが、お水・お茶やミネラルウオーターは適宜飲んでかまいません。
- 午前8時から腸管洗浄剤「サルプレップ」とお水を事前に説明した通りに飲んでください。
- 午前11時頃の排便が、カスのない黄色い水だけの状態になっているか確認してください。カスが混ざっていたり色が茶色の場合は、追加の処置が必要となりますので電話045-391-0166へご連絡下さい。
- ふだん血圧や心臓のお薬をお飲みの方は、当日朝なるべく早い時間にお飲みください。(看護師から説明いたします)
- 鎮静剤を使用するため、当日検査終了後は自動車・バイク・自転車などの運転はできません。あらかじめご了承ください。
検査後のご注意
- 鎮静剤を使用しますので、検査後自動車・バイク・自転車などの運転はできません。飲酒運転と同じ状態となり、事故につながります。
- ポリープ切除をされた方は、検査後1週間の飲酒、激しい運動は避けてください。当日は入浴せず、シャワーのみとしてください。検査当日と翌日の食事は油っぽいものを避けて消化の良いものにしてください。
- 検査後はお腹の中にガスが入るため、しばらくお腹が張った状態になります。万一お腹の激しい痛み、下血(真っ赤な血液や黒いドロドロの便)や38度以上の発熱があった場合には045-391-0166へご連絡ください。