CT検査

CT検査は、X線で体を薄く(1~3mm)輪切りにして調べる検査です。 当院では16列のX線検出器を備えるマルチスライスCTを導入し、より精密に、かつ低被爆での検査・診断を行います。 また、一回の息止めで撮影が完了するため患者様の負担を軽減しております。
症状の原因を調べる
CTは急性疾患の診断において非常に有用な検査です。 急な腹痛は場合によっては緊急手術が必要となり、命に関わることもある重要な救急疾患で、 原因疾患も胆嚢炎、胃潰瘍、急性膵炎、尿路結石、急性虫垂炎、大腸憩室炎、腸閉塞、腹膜炎、各種のがんや大動脈瘤破裂と多岐にわたります。 速やかな検査により正確な診断を行い、総合病院での治療が必要な患者様は検査データとともに病院へ紹介し、入院が必要ない場合には適切な通院治療を行います。
がんを調べる

肺がん、肝がん、膵がんによる死亡者は合計すると全がん死亡の3分の1を占め、CTはこれらのがんの早期発見にも最適な診断装置です。
肺がんは日本人のがん死亡の第1位を占め*1、なおかつ年々増加しています。 特にタバコを吸う習慣のある50歳以上の男性は要注意です。 長く続く咳や痰、息苦しさや胸の痛みを感じる方はぜひ検査をおすすめします。
また、肝がん、膵がんの早期発見にも役立ちます。 B型・C型のウィルス性慢性肝炎・肝硬変のある方は肝がん(がん死亡第4位)*1発症の危険が高いため、 定期的に血液検査と画像診断(エコーやCT検査)を行う必要があります。
*1 平成21年厚生労働省人口動態統計による
当院でのCT検査について
当院では頭部・胸部CT、造影剤を使用しない腹部CTは原則として受診当日に施行します。 検査は約5分*2~20分*3で終了します。 撮影画像は放射線専門医が診断し、後日外来にて検査画像をお見せしながら結果および治療方針をご説明します。
*2 単純CT(造影剤を使わない)の場合。
*3 肝ダイナミックCT(造影剤を使用し、合計3回撮影)の場合。
CT検査を受けられる方へのご案内
全般的なご注意
- X線を使う検査のため、妊婦あるいは妊娠している可能性がある方は原則として施行できません。
- 過去に造影剤で副作用の出た方、喘息で治療中の方はアレルギー反応がおきるおそれが高いため造影剤は使用できません。また、アレルギー疾患や花粉症、肝・腎・甲状腺疾患のある方は医師にご相談ください。
検査にあたってのご注意
- 頭部CT、胸部CT、脂肪CTは原則として造影剤を使用しませんので、特に制限、準備は必要ありません。
- 造影CTをうける方は検査前3時間は食事を控えてください。少量の水分摂取はかまいませんが、ジュースやスープはやめてください。
- 造影CT終了後は脱水状態になるのを避けるため、水分を多めにとってください。