大腸がんについて
大腸がんは食生活の欧米化に伴って近年急増しており、がんによる死亡のうち第2位、女性では第1位を占めます。 一方、ポリープや早期がんの段階で発見できれば内視鏡による切除で治癒が期待できる、早期発見の意義が大きいがんでもあります。
大腸がんの症状
早期の大腸がんは自覚症状がほとんどありません。進行すると以下のような症状が現れることがあります:
- 血便・下血(真っ赤な血や黒っぽい血が便に混じる)
- 便通異常(便秘・下痢を繰り返す、便が細くなる)
- 残便感(排便してもすっきりしない)
- 腹痛・腹部膨満感
- 原因不明の貧血、体重減少
- お腹のしこり
上記の症状がある場合や、便潜血検査で陽性となった方は、早めに大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
大腸がんのリスク因子
- 加齢(特に50歳以上)
- 大腸がん・大腸ポリープの家族歴
- 高脂肪・低繊維の食生活、加工肉・赤身肉の過剰摂取
- 肥満・運動不足
- 喫煙・過度の飲酒
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の長期罹患
大腸がんの検査と診断
便潜血検査
大腸がん検診の一次スクリーニングとして広く用いられます。2日法(2回採便)で陽性となった場合は、原因確認のため大腸内視鏡検査が必要です。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
大腸内視鏡検査は大腸がん診断のゴールドスタンダードです。大腸全域を直接観察し、ポリープや早期がんの発見・切除、組織検査が可能です。当院では消化器内視鏡専門医のみが検査を担当し、日帰りポリープ切除にも対応しています。
CT検査・その他
大腸がんが確定した場合、進行度や転移の有無を評価するためにCT検査などの追加検査を行います。
大腸がんの治療
内視鏡治療
粘膜内にとどまる早期がんやポリープは、大腸内視鏡を用いたポリープ切除術や粘膜下層剥離術(ESD)で切除可能です。当院でも日帰りでの切除手術を行っています。
外科手術
内視鏡治療の対象外となる進行がんでは外科切除が選択されます。近年は腹腔鏡手術が標準的に行われ、患者さまへの負担が軽減されています。
化学療法
進行・再発大腸がんには分子標的薬を含む薬物療法が行われます。
当院での大腸がん診療
当院では消化器内視鏡専門医による大腸カメラで、ポリープや早期大腸がんの発見・切除に取り組んでいます。 検査・治療体制が当院の範囲を超える場合は、連携する専門病院・総合病院へ速やかにご紹介いたします。
便潜血検査で陽性となった方、便通異常や血便が続く方、ご家族に大腸がんの方がいる方は、お早めにご相談ください。
よくあるご質問
大腸がんの主な症状は何ですか?
早期では無症状のことが多く、進行すると血便・下血、便通異常(便秘や下痢)、便が細くなる、腹痛、貧血、体重減少などが現れます。症状が出てからでは進行している場合もあるため、定期検診と早期検査が重要です。
便潜血検査が陽性でしたが大腸カメラは必要ですか?
便潜血陽性は大腸がん・ポリープ・炎症などの出血源の存在を示唆します。原因の確認には大腸内視鏡検査(大腸カメラ)による精密検査が必要です。健康保険が適用されますので、放置せず受診してください。
大腸ポリープは必ずがん化しますか?
全てのポリープががん化するわけではありませんが、特に腺腫性ポリープには将来的にがん化する可能性があるため、見つかった場合は切除が推奨されます。当院では大腸カメラ検査中に日帰りでポリープ切除が可能です。
何歳から大腸カメラを受けるべきですか?
大腸がんは50歳以降に急増します。横浜市の大腸がん検診(便潜血検査)は40歳以上の横浜市民が年1回受けることができ、陽性者は大腸カメラへ進みます。家族歴のある方や症状のある方はより早期からの検査をご検討ください。
早期発見できればどのような治療になりますか?
粘膜内にとどまる早期がんやポリープは、大腸内視鏡による切除(ポリープ切除術・ESD等)で根治が期待できます。当院でも日帰りでポリープ・早期悪性腫瘍の切除手術を行っています。
大腸カメラの前処置が不安です。
前日からの食事制限と当日朝の腸管洗浄剤内服が必要です。当院では検査食「サンケンクリン」と腸管洗浄剤「サルプレップ」を採用し、わかりやすい説明書をお渡しします。