便秘について

便秘は最もよくある消化器症状のひとつで、生活習慣によるものから大腸がんなど重大な病気が隠れているものまで原因は多岐にわたります。 特に「これまで快便だったのに急に便秘になった」「便が細くなった」といった変化は要注意です。

こんな便秘は要注意

  • これまでなかった便秘が急に始まった、あるいは急速に悪化している
  • 便が以前より細くなった
  • 血便・下血を伴う
  • 体重減少を伴う
  • 強い腹痛・嘔吐を伴う
  • 50歳以上で新たに発症した
  • 大腸がんの家族歴がある

上記に当てはまる場合は大腸の病気が隠れている可能性があるため、大腸内視鏡検査による精密検査をおすすめします。

考えられる原因

機能性便秘(最も多い)

器質的な病気がなく、生活習慣や腸の動きの問題による便秘です。次のような要因が関係します:

  • 食物繊維・水分の摂取不足
  • 運動不足
  • 排便を我慢する習慣
  • 不規則な生活、朝食を抜く
  • 加齢による腸蠕動の低下

過敏性腸症候群(IBS・便秘型)

器質的異常がないのに、腹痛・便通異常を繰り返すタイプです。ストレスとの関連が深いとされます。

大腸の病気

薬剤性

一部の薬は便秘の副作用を起こします。麻薬性鎮痛剤・抗コリン薬・一部の降圧剤・鉄剤・抗うつ薬などが代表的です。

全身性の病気

  • 甲状腺機能低下症
  • 糖尿病(自律神経障害)
  • パーキンソン病・脊髄疾患

必要な検査

症状や経過に応じて以下を組み合わせて評価します。特に危険サインがある場合や40歳以上の新規発症では大腸内視鏡検査が推奨されます。

治療と生活改善

生活習慣の改善

  • 食物繊維(野菜・果物・全粒穀物・海藻・きのこ)を意識的に摂る
  • 水分を1日1.5〜2L程度摂る
  • 毎日決まった時間に食事を摂る
  • 朝食後にトイレに行く習慣をつける
  • 適度な運動(ウォーキング・体操)
  • 排便を我慢しない

薬物療法

近年は刺激性下剤に頼らずコントロールできる新しい便秘薬(浸透圧性下剤、上皮機能変容薬など)が使えるようになっています。長期に薬を必要とする方こそ、適切な薬剤選択が大切です。

当院での対応

当院では大腸内視鏡専門医による精密検査で器質的疾患(大腸がん等)を除外したうえで、生活指導と適切な薬剤選択を組み合わせて治療します。 便秘薬を長く使っている方、市販薬で効かなくなってきた方、急に便秘が悪化した方は一度ご相談ください。

よくあるご質問

便秘で何日続いたら受診すべきですか?

毎日排便がなくても、数日に1回でも本人が苦痛なく排便できていれば医学的に問題ない場合もあります。一方で「急に便秘がひどくなった」「便が細くなった」「血便を伴う」「強い腹痛がある」「50歳以上で新たに発症」といった場合は、原因の検索が必要です。

市販の便秘薬を使い続けても大丈夫ですか?

刺激性下剤(センノシド・センナ等)の長期連用は腸の機能を低下させることがあります。慢性的に下剤を必要とする場合は、まず原因の検索(大腸の病気の除外)と、刺激性に頼らない薬剤への変更をご相談ください。

大腸カメラは必要ですか?

40歳以上の新規発症・急な悪化、血便・体重減少・便が細くなる等の症状がある、家族歴がある、便潜血陽性などの場合は大腸内視鏡検査をおすすめします。原因の特定とポリープ・大腸がんの除外が目的です。

食事で気をつけることは?

食物繊維(野菜・果物・きのこ・海藻・全粒穀物)と水分を十分に摂り、決まった時間に食事する規則正しい生活が基本です。発酵食品(ヨーグルト・納豆)も腸内環境改善に有効です。

ストレスや運動不足も関係しますか?

大いに関係します。自律神経の乱れや腸の動きの低下により便秘が悪化します。適度な運動(ウォーキング等)、十分な睡眠、排便を我慢しない習慣を心がけてください。

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